ヤクルト公式サイトに、最近話題の「ホークアイ」データの一部が公開されました。
当然ですが、一部データで基本的な平均値の公開です。
投手の方が登板試合毎のデーターもあり少し詳しいのですが、これも試合での平均値です。
力の入れ具合などである程度幅が有るわけで、平均値では簡単に比較は出来ないところはありますが、とは言え基本的なところは少し見えてきます。
2020年のデーターもありますからおおよそ前年に比べ変化したところは確認できます。
素人目には、投手ならば初速ー終速、回転数やリリースポイント当たりが注目ですし、打者ならば打球速度、角度あたりでしょうか。
データーを見ながらあれやこれやと考えてみるのも楽しいかもしれません。
高橋奎二投手の場合のデータを見てみます。
高橋奎二投手ホークアイデータ(神宮球場のみ)
昨年に比べ、初速は変わりませんが回転数が上がっています。
結果縦変化が大きくなり伸びが出て空振りが取れるわけです。
横はあまり変わっていません。
総じてチームの左投手平均を上回っています。
奥川恭伸投手を見てみます。
奥川恭伸投手ホークアイデータ(神宮球場のみ)
高橋投手と比べてみると面白いですね。
同じストレートでも、高橋投手の回転軸とはかなり違いがありバックスピンのかかり方が大きいようです。
回転数にもそれが現れている様でタイプの違いが出ています。
縦変化が大きいところは似ています。
あくまでも平均なので、一つひとつに関しては推測の域を出ません(さすがに詳しくは公開しません)
今度は打者。
まずは村上宗隆選手です。
村上宗隆選手ホークアイデータ(神宮球場のみ)
流石に打球速度は群を抜いています。
バントとファールを除いた凡ゴロを含めてのデータの平均なので、すごいですね。
ハードヒット率もかなり高いので、打った打球のほぼ半分は153Km以上の速度で打ち返していることになります。
センター中心の感じも出ています。
これを見る限りでは、極端な村上シフトの意味があるのか懐疑的です。
まぁ、ゴロがライトに行きやすいっていう感じなのでしょうか。
山田哲人選手も見てみましょう。
山田哲人選手ホークアイデータ(神宮球場のみ)
村上選手に比べ、打球速度やハードヒット率は落ちるのですが、ライナーの率が高く、弾丸ライナーでホームランとなる球が多いのも頷けるところです。
引っ張りが多く、この辺りは村上選手と少し違い、彼らしいレフト線へのヒットを彷彿させます。
以上ほんの一部を見てみましたが、なかなか面白いと思います。
投手で公開されたのはストレートのみ、それも一部のデータで当然肝心なところは雲の中です。
それでも、素人には面白く、来年どのような数字になっていくのか楽しみでもあります。
実際はこれ以外の要素が複雑に絡み合って結果が出てくるわけで、特にメンタル部分は数値には中々表せません。
もっとも詳細データならば状況(ピンチなど)での変化は見て取れるとは思いますが。
膨大なデーターをどう処理してどう分析するかの解析能力の方が重要でこのあたりのノウハウが最も難しいとも言えます。
実際メジャーは野球とは無関係な解析の専門家を入れて分析していますから、様変わりしています。
最終的には実際プレーをするのは選手、人間ですから これもまた難しいところです。
伊藤智仁コーチが述べていますが、膨大なデータをどう咀嚼して選手に分かりやすく伝えるかが自分の仕事。。。まさに新ID野球のコーチ力の腕の見せ所だと思います。
※ホークアイの数字の見方については、公式サイトのホークアイデータ項目解説に載っています。
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