5月15日 対 広島東洋カープ 松山坊っちゃんスタジアムにて カード2戦目
驚きです!
誰も予想しなかったであろう快投でした。
オープン戦で見た時の印象では、
5回持てば恩の字、6回でQSならば万々歳、相手が森下投手では勝ち目は薄いかな?
でしたが、オープン戦時とは別人となっていました。
もともとキャンプで一軍でしたから持っているものは有ったのでしょうが、2か月余りでこれ程になるとは驚きです。
二軍でどんな練習を積み、どんなアドバイスをコーチから受けていたのか・・・気になります。
この試合は松本投手の快投と、村上選手の200号の試合でした。
いずれも記録に関係し、ヤクルトの未来が少し明るくなったように感じました。
5/15 東京ヤクルトスワローズ 対 広島東洋カープ
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
ヤクルト | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | X | 2 | 5 | 1 |
・ヤクルト本塁打 村上宗隆 9号 ソロ(8回)
・広島本塁打 なし
勝松本健吾 – 中村悠平 | |
負森下暢仁、塹江敦哉、矢崎拓也 – 會澤翼 |
先発松本健吾投手。
球威で抑えるタイプではありません。
制球力と組み立てで打ち取るタイプですが、この試合全てが完璧と言える内容でした。
何よりもまず制球力。
中村捕手のミットがほとんど動かない制球力・・・これが9回まで持続。
やはり「投手は制球力」を感じさせました。
ストレートもオープン戦時より威力が増していました。
決して速くはないのですが、初対戦の影響かほとんどタイミングが合っていない状態でした。
これが三振10という形になっています。
加えてスプリット。
カウント、決め球を使い分けて非常に有効でした。
これにさらに多彩な変化球を交え、絞らせない、読ませない内容でした。
これだけ全ての球に制球力があると、「中村捕手もリードの遣り甲斐があって楽しいのでは? 」と感じます。
さぞかし気持ち良かったでしょう。
フルカウントとなってもしっかり粘り切って抑え、崩れないのが素晴らしいです。
当然プロ初登板初先発で気持ちの面でなかなか難しいはずですが、非常に落ち着いて冷静に投げていたところも大きな点です。
気持ちのコントロールも大きな要素ですから。
これからいろいろ分析され対策はされますが、今の制球力を維持すれば試合は作れると感じます。
次に大いに期待です。
結局、四回以降は一人の走者も出さずに投げ切りました。
118球を投げ、被安打3,無四球で10奪三振です。
新人投手の初登板完封勝利は球団では1952年10月10日の小山恒三さん以来72年ぶりの2人目だそうです。
プロ初登板で、2桁奪三振での無四球完封はプロ野球史上初の快挙ということで、記録に刻まれました。
ヒーローインタビューでは、
「完封は全くイメージしていなかった。最初から全力でいって、気がついたら九回になっていた。100点満点かなと思う」
と言っていました。
このところ、長谷川、丸山(翔)投手と新たな若手戦力が結果を残しています。
実績組がなかなか調子が上がりませんが、この試合の松本投手と合わせヤクルトとしては朗報です。
打線。
序盤調子今一つの森下投手でしたが、チャンスは作れてもなかなか打ち崩すことはできずでした。
さすがと言おうか、しっかり修正されて徐々に調子を上げられました。
ローテ投手の有るべき内容の感じでした。
その中で2回の武岡龍世選手のタイムリーは大きかった。
何としても欲しい先制点ですから。
前日の床田投手に続いて森下投手からと、好投手からの打点は自信となりそうです。
武岡選手に打順が回る迄の打線は良くつながりました。
サンタナ選手がレフトへの二塁打。
この日先発の青木宣親選手がレフトへ安打で1,3塁。
中村選手倒れるも、1死1,3塁で武岡選手に回り、見事ライトへのタイムリーを打ちました。
これで3試合連続のマルチ安打となり、ちょっと覚醒?の予感です。
村上宗隆選手。
手間取りましたが200号。
これで吹っ切れて調子も上がりそうです。
1点差ではきついところでの一発でした。
今後もチームに勢いを付けそうです。
ちなみに1号、100号共に広島が相手でした。
相性抜群での記録達成ですね。
ヒーローインタビューでは少し村上選手らしくない・・・24歳の本音?が聞けて面白いと感じました。
以下、サンスポよりインタビューの全文を引用します。
――今の気持ちは
「まず勝てたのでホッとしています」
――先発した同学年の松本のピッチングについて
「テンポよくどんどん相手の打者を抑えてましたし、僕らも何とか点数で援護したかったんで、八回とちょっと遅かったんですけど援護できてよかったです」
――八回の打席での意識や狙いは
「ホームランで1点取るっていうのはあの場面理想でしたし、僕自身今日の打席も紙一重の打球が何球があって、何とか仕留めたいなって思ってたんで。その意識で入って打てたのでよかったです」
――松山の地で節目の200号
「1年目から松山でたくさん練習して、僕自身も原点だと思ってますし、そういう場所でこうして節目のホームランが打てたってことは、すごく僕自身うれしいですし、たくさんこうやってヤクルトファンの皆さんが集まってくてれているので、その中で打てたことが何よりうれしいです」
――清原和博氏を抜く史上最年少での200号
「あまりピンと来てないですけど、まだまだ通過点なんで、もっともっと打てるように頑張ります」
――199号からの足踏みを周りから言われているときの気持ち
「打てるときばっかじゃねーぞと。僕のこと何だと思ってんだ、とは思ってました」
――甲子園での阪神戦に向けてファンにメッセージ
「まだまだセ・リーグ混戦ですし、僕らも首位目指して頑張ってます。膝のけがで塩見さんが今大好きな野球ができていないですし、僕自身同期としてすごく思い入れがあります。また早く戻ってきて一緒に野球がやれればと思ってますし、塩見さんを含め、けがしてる人たちもみんな優勝を目指してます。僕らチーム一丸、チームスワローズで優勝目指して頑張ります。ぜひ熱いご声援よろしくお願いします」
――愛媛・松山のファンに対してひと言
「松山、温泉最高です。これからも熱湯のような応援よろしくお願いします」
打てるときばっかじゃねーぞと。僕のこと何だと思ってんだというのは、かなり本音と思います。
人知れずん苦しんでいたのでしょう。
思えばまだ24歳の若者であり、失敗もあればうまくいかない時があって当然なのです。
「お金をもらっているんだから」といえばそうかもしれませんが、同じ人間に変わりありません。
お金をもらえば挫折しなくて済むなら越したことはありませんが、もらっているからこそのプレッシャーや責任を背負って生きているわけで、押しつぶされそうになって当たり前です。
僕のことを人間じゃなくて怪物だとでも思っているのかという喪失感が、心の奥にあったのかもしれませんね。
しかしやはり「村上宗隆ブランド」です。
少し時間はかかりましたが、しっかり200号を打ち、前に進みました。
清原さんの記録を破り、史上最年少で達成したと記録の更新がなされました。
おめでとうございます。
村上選手の状態が上がれば、オスナ、サンタナ選手が更に活きてきます。
打撃に成長が見られて結果が出始めた長岡、武岡選手で、打線もしっかりしてきました。
交流戦までにしっかり借金返しをしたいところです。
次の試合は甲子園。
松山からは東京に戻るより格段に近く、ゆっくりできそうです。
勝利を味わいながら温泉に浸かり、リフレッシュして欲しいと思います。
そういえば、つば九郎が松山市長からプレゼントをもらっていました。
松山はスワローズにとって、大切な場所ですね。
古田敦也氏が通算2000安打を打ったのも松山。
松山は記録尽くめのヤクルトの聖地です。
2024年 村上宗隆選手 全ホームラン軌跡を特集
村上宗隆選手 ホームラン記録 2024 では9号(通算200号)を更新中です(こちら)
プロ野球 セリーグ 試合結果 2024年5月15日
東京ヤクルトスワローズ 2-0 広島東洋カープ | 松山坊っちゃんスタジアム |
中日ドラゴンズ 0-1 阪神タイガース | バンテリンドーム |
東京読売ジャイアンツ 4-0 横浜DeNAベイスターズ | 福井 |
プロ野球 セリーグ 順位表 2024年5月15日
順位 | チーム | 試合 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | ゲーム差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 40 | 21 | 16 | 3 | .568 | 0.0 | |
2 | 38 | 19 | 15 | 4 | .559 | 0.5 | |
3 | 34 | 15 | 15 | 4 | .500 | 2.0 | |
4 | 38 | 16 | 18 | 4 | .471 | 1.0 | |
5 | 37 | 16 | 19 | 2 | .457 | 0.5 | |
6 | 37 | 16 | 20 | 1 | .444 | 0.5 |
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